地域の魅力、奥深さを改めて感じた二日間でした。
米川の綱木地区の住民によって受け継がれている伝統行事『綱木之里大名行列』への参加を柱に、地域の深奥に迫るプログラム『狼河原を歩く 綱木之里大名行列』を9月20日(土)~21日(日)の二日間にわたり開催しました。
『綱木之里大名行列』は9月の第3日曜日に八幡神社のお祭りに合わせて行われます。
馬に乗った「騎馬先陣」や毛槍などを持つ「やっこ」、神輿、神官、天狗、稚児行列と大勢の人が町を歩きます。
元治元年(1864)登米寺池の八幡神社より譲り受けたという行列の諸道具には「挟箱」「大鳥毛」「白熊毛」「立笠」など一つ一つ名前が付けられています。
「道中奉行」の「おとりーかえー」の声が掛かると、毛槍などの道具を持ったやっこ達は一斉に相方に投げ渡します。
この行列に地元住民の方に交ざり、外部からの参加者も参加させてもらうというのが今回の企画です。
参加年数の浅い地域の若者と一緒に、前日の夜、歩き方や「おとりかえ」の練習をし、当日に望みました。
行列の日は、快晴。見学する地元住民の応援の声に励まされ、往復約2kmの道を歩きました。
そこで、行列の前日にわらじ作りを見学に行きました。
わらじを作る前に、まずは縄をなわないとなりません。先生役の方は細い2束のわらを右手と左手の間に挟んで何やら動かすだけで縄がなわれていきます。しかし初めての人がやっても中々うまくいきません。
わらじ作りに挑戦した人もありましたが、やはり先生のようにはいきません。改めて魔法のようにわらから履物を作り出す熟練者の技に感服しました。
食事は宿舎で自炊。ほぼ全て地元米川の食材です。
米、栗、椎茸、舞茸、枝豆、玉ねぎ、なす、ピーマン、人参、… この地域の食の豊かさを感じます。
21日は有志で日の出を拝んで一日が始まりました。 このあたりの最高峰、蚕飼山(こがいさん)。里の方は霧でしたが、山に登ると雲海の上、日の出が見事です。
大名行列の後には行列で歩いた町の中で一際立派なお屋敷を見学させていただきました。
今は人は住んでいませんが、しっかりと維持されています。
伝統行事だけでなく、自然・建築・食・人々の技と魅力の詰まった奥行きの深い地域だと、このプログラムを企画した自分も改めて感じました。
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