大学生が地域づくりに協力

昨年から「クール米川プロジェクト」と称し、奈良大学など関西の大学生の有志が課外で米川地域を訪れ、「若者・よそ者」の視点で地域づくりに関わるという取り組みをしています。

今年度の第1回目の訪問が11月12日~16日にありました。
去年の参加者3名の他は、米川訪問が初めてというのもあり、今回は地域住民との交流を通して地域を知ってもらうということが主になりました。

初日は到着早々、米川小学校の放課後子ども教室を訪れました。
図2メンバーの一人が得意なバルーンアートや、体育館でのボール遊びなど、大学生も小学生も楽しみました。
ここの小学生は大人にも人見知りをせず、素直で元気。初めて会った大学生とも垣根なく、目いっぱい遊びました。

2日目はこの辺りで最も高い蚕飼山(418m)の山頂から米川地域を一望しました後、地域を探索しました。
図16図17

その後、放課後の東和中学校を訪れ、米川地域の中学2,3年の生徒28名に集まってもらい、グループに分かれて話をしました。
図5解散後も盛り上がり、ほとんどの生徒が最終下校まで残ってくれました。
大学生がみな感心していたのは、中学生の多くが将来の夢を明確に持っていること、素直で礼儀正しいことです。
やはり自然豊かで開放感のあるこの地域に育った子たちは、真っ直ぐに成長するのでしょうか。

その晩は2人ずつ5件のお宅にお風呂をもらいに行きました。
中には離れに薪風呂のお宅もあります。母屋から風呂に行くときに、見上げれば満天の星。都会ではまずできない経験をした学生もいました。

3日目には豆の収穫と脱穀(豆ぶち)を体験しました。
畑の中から枯草に交じった豆の株をひとつひとつ広い集めていくのは「宝探しのようで楽しい」という声もありました。
図7

10人ですると、小一時間でこれだけの豆が集まりました。
図8

次に脱穀作業です。「ふるいず」と呼ばれる棒で豆のついた株を叩くと、莢から豆がはじき出されます。棒を振り回して叩くという単純な作業ですが、なかなか楽しいです。
図10

こちらは足踏み脱穀機。ペダルを踏むと歯のついた胴が回転します。それに莢を当てて豆をはじき出します。慣れないと回転する胴が反対方向に回ったり、あるいは豆の株が巻き込まれたりと一筋縄ではいきません。図11

4日目は地域で昔使っていた農具や民具について、その使用法などを地域の人から教えてもらいました。
図12みな熱心に話を聞き入り、「見たことのない道具を触れて体験出来るところは凄く魅力的でした。」と感想を残してくれました。

わらじ作りの達人に習いながら、縄ないやわらじ作りにも挑戦しました。図15

最終日は道の駅「林林館」でお土産を購入。
その際、メンバーの一人がりんごのばら売りはないか生産者に尋ねたところ、1つならあげると言われ、ただでくれたそうです。そういう暖かさ・おおらかさは都会ではなかなか経験できないことで、印象的だったようです。

今回の若者たちの訪問は、地域の人びとにも様々な刺激を与えたことでしょう。
私自身よそ者であり、田舎に来た当初は様々なことに感動していましたが、今では多くのことが当たり前になってしまっています。それらのことが地域から出れば当たり前ではないということを改めて思い出させてもらいました。
例えば、住民の方からいただいたホウレンソウ。学生がやたら美味しいというけど、普通だよなあ、と思いながら食べて、思い出しました。都会のスーパーで買うホウレンソウはえぐみがあり、子供の嫌いな野菜の代名詞のような存在でした。しかしここのは甘い。変なクセがなく美味しいのです。
または星空。私の家の周りは民家も街灯も全くないため、自分の家の灯りさえ消せば本当に多くの星が見えます。今回学生たちが滞在した場所は周りに民家も街灯もあるため、私にとっては見える星はいつもより少なかったです。しかし東京や大阪の街は夜とは思えないくらい明るい。そんなところに住んでいたら、やはりこの星空は感動だと思うのです。

このようにこの地域での体験に「よそ者」が感動している姿を見ると、改めてこの地域の魅力・価値に気付きます。

学生の感想には「住民の方がとても親切で、自然や文化財だけでなく人の情も魅力の一つだと感じました。」といったのも多くあり、住民との交流を通して、彼らにとって何度も足を運びたい土地になったのではないでしょうか。

次回2月はどのようなダイナミズムが生まれるか、楽しみです。